「えっ、これで起業したんですか?」と思わず出た一言。そんな僕がNoSchoolでCTOになるまで

‐まずは簡単に自己紹介をお願い致します!
いや、この日を待っていました!齊藤裕介(さいとう ゆうすけ)です。
本名より「名人」というあだ名の方が社内では知れ渡ってると思います。
趣味が将棋なので、高専時代の同級生に名付けてもらいました。高専時代は全国高専将棋大会に合計5回出場しました。個人戦で優勝すると高専名人という称号をもらえたはずなのですが、5回出て最高成績はベスト16でした。ベスト16止まりだったときは悔しかったですね。ちなみに3人1チームで出場する団体戦では2回全国優勝しました。
‐名人にはそんな由来が!将棋を指している名人さんもいつか拝見してみたいですね...NoSchoolにはいつ頃入社されて、何を担当されていますか?
2019年の3月からCTOとしてジョインしています。
現在の担当業務はざっくりいうとこんな感じに分類されますかね。
・CEOと開発に関する諸々の議論
・全体の5割程度の時間を使って開発業務(要件定義〜UIデザイン〜設計〜実装〜テスト)
・ソースレビュー
・メンバーとの1on1を通して課題点の発見や解決のサポート
・メンバーの人事評価について、目標設定〜評価 ・開発上の課題点(俗に言う技術的負債)の整理と、解決策の立案、実行
割とプレイングマネージャーという感じです。
プレイヤーとしても稼働はしていますが、デザインもやるし設計もやるし実装もやるしという感じです。加えてソースレビューも今は自分が全部やっています。
あとは..社内勉強会などを企画して知見共有の場を作ったり、社外のエンジニアさんをお招きして共同勉強会を主催するなど、メンバーの技術成長に関する機会を作ったりしています。去年は月に1回は誰か社内勉強会に招待していたのですが、最近はできていないのでまた再開したいです。このインタビューを読んだ方で参加したい方がいたらTwitterとかから声かけてください(笑)
‐代表を除けば名人さんがメンバーの中で一番、NoSchool歴長いですが、これまでNoSchoolで開発してきた機能なども教えて教えてもらえますか?
色々ありすぎますね(笑)
思い出に残っている機能とか開発内容をいくつか答えます。
1つ目は、マナリンクの前身のサービスだった勉強Q&AサービスNoSchoolを開発したときの話です。
最初WordPressで作られたプロトタイプを2ヶ月ほど掛けてAWS×Laravel×Nuxtにフルリプレイスしました。当時はCTOになりたてで、自分はフロントエンドからインフラまでなんでも一通りできるし、その延長線上で「なんでも開発できる」と心のどこかで思っていたのですが、洗礼を受けましたね。
特にインフラ構築が全く進まなくて、毎日絶望的な顔つきで帰ってましたね。
代表の徃西にその顔を見られると、「名人今日も進まなかったでしょ」って言われたのが思い出です。(笑)
(そのころを詳しく知りたい方はこちらから。)
2つ目は、これはNoSchoolでもマナリンクでもあったのですが、決済機能の開発です。
月額課金の実装が、そもそもPayjpという外部サービスとの連携というので考慮することが多いし、カードの都合で初回支払い時にも月額更新時にも決済に失敗することがあるのでその点も考慮しないといけないし、とにかく「月額払いできるようにしてほしい」という要件に対して、イレギュラーなパターンを考慮することが多くて大変でした。
このときをきっかけに、
まず開発はただコードを書くだけだと保守性が落ちてやってられなくなるし、
テストコードを書くことでデグレを防いだり、動作を小さい単位で保証していくのをやらないといけないと思い、
DDDやテストコードの書き方を学んで実践していきました。前職ではテストコードは規則だから書くものという認識が正直あったのですが、自分でテストコードが無い世界を経験して、無いと辛いということが体感できて書くようになったのは大きかったですね。
今では決済周りのコードを同僚に褒めてもらえるほどになりました。
‐ちなみにNoSchool入社前はどのような会社でどのような仕事をされていたんですか?
株式会社LIFULLで不動産情報サイトHOME'Sの開発をしていました。
普通に新機能の開発をしたこともありますし、既存機能の改善や、何百万件という物件データを処理する特大バッチの改修をしたこともあります。特に特大バッチの改修は思い出深いです。
LIFULLに入社した目的の1つが
「新規事業の提案ができる環境」だった
ということもあり、新卒一年目の頃から新規事業提案を半年に1回くらいのペースでやっていました。
入社一年目のときは、「プッシュ通知を見るだけで学習が進むお手軽勉強アプリ」を開発して、その事業化を提案するなど、当時から教育関連の事業案を出していました。 新卒3年目の時に、オンラインでブレインストーミングができるサービスの事業案が通り、
そこから一年ほどはオンラインブレストの事業化、収益化に向けて開発から法人営業まで何でもやっていました。
-名人さんが営業!?開発担当の人が営業もやるのって珍しいですね!
メール営業の文面を先輩に教わり、作って一気にメールを送って、アポを取ってスーツを着て来社して、自分で作ったツールをプレゼンしてトライアル導入してもらって、というのをやっていました。(笑)
この事業に関してはいろんな方を巻き込んで凄く思い出深いのですが、結論としては1年間で1万円のみの売り上げで終わってしまいました。
「ビジネススキル」という意味でも「開発力」という意味でも凄く力不足を感じた経験でした。とはいえもちろんこの1万円はめちゃめちゃ嬉しかったです。
あと、今思えばめっちゃ時代を先取りしていましたね笑
‐スーツ着て営業する名人さんに会ってみたかったです(笑) かなりお忙しかったと思うんですがNoSchoolにはどのように出会ったのでしょうか?
2018年の6月頃に代表の徃西からTwitterのDMがいきなり飛んできました。
「教育サービスで起業したから開発を手伝ってほしい」と。
当時すでに前述したオンラインブレストの事業とかもやっていたし、本業のHOME'Sの開発も兼任していたので、
「手伝う余裕無いなぁ」
と思いながらエクセルシオールカフェで事業案の話を聞いて、
「えっ、これで起業したんですか?」って言いました。
それくらい当時WordPressで作られたプロトタイプが地味というか使いにくそうだったんですよね。それで普通だったら本業もあるし断ると思うんですけど、
当時の自分は
『できることがたくさんありそう』
と思ったので、とりあえず毎週土曜日に副業で手伝うことにした、というのがきっかけです。
‐いきなりDMが来て、会いに行く名人さんのオープンマインド!素晴らしいですね。そこから入社まではどのようなストーリーがあったんでしょうか?
もう4年前になるのであまり細かいところは覚えていないのですが...
直接的なきっかけは当時副業で手伝っていたNoSchoolがシードの資金調達をしたことです。
資金調達ができて正社員エンジニアを採用できる経済的な余裕が生まれたということで
「CTOとしてNoSchoolに入らないか」と
代表の徃西から話をされました。
僕としては
HOME'Sの開発を続けるのも楽しいし、
LIFULLで新規事業を立ち上げてやりたいこともあるし、
スタートアップのCTOもゼロから組織とサービスを立ち上げていく経験ができそう
本当に、どれも良い選択肢だったと思います。
ただ、僕はLIFULLに新卒で入ったときから
「教育事業を立ち上げるかCTOになる」
って周囲に宣言していて、社内のキャリアシートにもそう回答していたんですよね。
なので、それができる機会が目の前に来たというのがあって、一番はそれが理由で決めました。
というのと、代表の徃西がなにもないところからWordPressでサービスを立ち上げて、会社のキャッシュが少なくなっていく中で副業エンジニアをかき集めて最終的に資金調達を達成したのを見て、
「この人は簡単に諦めなさそうだな」
って思ったのも理由として大きかったです。スタートアップとか新規事業って諦めちゃったら簡単に終わるものなので。
最初入ったときは、今みたいに何人もいる会社じゃないし、そもそも入社前後では誰もメンバーが変わっていない(副業メンバーは全員しばらく残ってくれたので)ので、そういう意味ではGAPはなかったです。
ただ、自分のスキルという意味ではGAPありました。
思ったより自分が何もできないというGAPです。
要件は満たせるのですが、なんとか満たせるという感じなのでプラスアルファが全くできないんですよね。スタートアップで速く開発するという意味ではある意味正解なのかもしれないですが。自分のスキルに余裕を持っておくのって大事だなと思いました。
‐ちなみにNoSchoolにあっている人はどんな人だと思いますか?
ベンチャー、一般の話からすると、一人ひとりの存在感が凄く大きいフェーズなので、
「自分がヒーローになってやる」
という気持ちが心のどこかにある人がいいと思います。
10人やそこらの組織に入って影が薄いとか無いですし、キャパさえあれば解決したいことだらけなので、そういう課題を見つけて、一つ一つ解消していける人が向いてそうです。
NoSchool特有でいうと、仕組み化がうまい方、なんでもルール化したい方は向いていると思います。
具体例を挙げると、
GitHub Actionsを使ってリリース通知を社員が所属しているSlack板に自動で流すような仕組み化をしたり、毎朝の朝会にGeekbotを導入して、そのbotの質問を工夫して開発チームの課題を発見しやすくするといったことです。
普通こういうことって社内のエンジニアの一部の好きな人とか上長がやることが多いと思うのですが、NoSchoolの場合は「自動化タスク」という、毎月3営業日使って何らかの自動化を行うルールがあるので、各メンバーが自分で課題を見つけて自分で解決策を立案することが求められます。
あとは月並みですが、生徒さんや先生方からサービスに関するお褒めのコメントとか(もちろん改善点もですが)合格報告とかいただくことが多いので、そういうのが嬉しいと思う方は向いていると思います。
あ、あと、あまり残業しないです。
とにかくハードワークでどうにかしようとするより仕組み化したり効率化したり、見積もりの時点でリスクヘッジしようという考え方なので。
これ、本当です。
なので要領よくやって、「余った時間で自己投資してさらに効率を上げていきたい」という指向性の方は向いているのかも。
‐「自分がヒーローになってやる」って気持ちは確かに大切かもしれませんね!ちなみにNoSchoolで名人さんがこれからやってみたいことはありますか?
めっちゃ開発の話をすると、社内のReactの使用率を上げていきたいです。
今はVueとReactが全社で見ると半々くらいなんですね。これは最初Nuxtで起業したけど途中でReact Nativeのアプリを開発することになったからなのですが、昨今のトレンドもあるので新機能はReactで開発することにしているし、既存機能も少しずつReactにリライトしています。
これに応じて、フロントエンドの設計をもっとよくしたいです。
バックエンドのLaravelは3年掛けていろんな設計パターンを考えて試して、これが良いのかなという方針が固まってきています。割と誰が実装してもレールに乗って小さなモジュールで責務分割できているのですが、フロントエンドの設計が正直全然ダメです。
フロントエンドってそもそもどんな責務のモジュールがあるのかっていうところから考えて良くしていきたい。
開発から離れたことだと、チーム全体で社外との交流や技術知見の交換をもっとやっていきたいですね。先に話したように、社外の方をお招きして勉強会をやるのはたまにしているのですが、もっとやりたいです。
ただ、僕に日程調整をする余力がない(やりたいですって言っていただいている方はいるのですが)ので、直近はそれが課題かもです...。
僕が誰より実感していると思うのですが、前職はエンジニア100人以上いたので、やっぱり少人数の環境に来ると交流による情報収集ってやりにくくなるんですよね。そうなると自社のレベルの高低もわからなくなるし、メンバーにとっても良くないことだと思うので。
もっと、社外の方と接して、技術話して、刺激を与えて欲しいです。
‐NoSchool関係なく、将来目指したいことなどありますか?
そもそもNoSchoolに来たのが、
前職で新規事業やっていたけど実力不足を実感したから
というのが大きい理由の一つだったので、いつかは自分で起業したいですね。
または同年代で優秀な起業家とかデザイナーとかマーケターとかいろんな職業の友人がいるので、彼らとタイミングが被ったときに事業を立ち上げたいです。
あとこれ、半分冗談でもあるんですが、僕に「名人」っていうニックネームをつけてくれた恩人のような友達に、高専を卒業して上京する際に「名人はいつか有名になって『ガイアの夜明け』に出るよ」って言われました。なので、有名になってテレビに出て
「どや」って言いたいです(笑)
‐最後にNoSchoolに入社を検討されている方にメッセージをお願いします!
これは採用の一般的な話ですが、入社って本当にタイミング次第だと思って。
例えば、今は「こういう課題解決をお任せできる方」が良いという時もあれば、「ちょっと余裕があるので伸びしろある方」を採用しようという時もあります。
なので何が言いたいかと言うと、
今回の記事とか読んでいただいて詳しく知りたいと思っていただいた方はお気軽にご連絡ください(笑)
接点の持ち方も色々あると思います。オンラインで30分くらい雑談するとか、オフィスに遊びに来ていただくとか、飲みに行くとか、ボルダリング行くとか。ボードゲームするとか色々やっているので、Wantedlyからコンタクトいただいても、僕のTwitterのDMとかでもいいので、本当にお声がけお待ちしています!!!
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